イベント開催報告
◆【2021年4月定例会】エイプリル・フールびっくり企画!日本酒が秘めた時間の神秘◆
日時: 2021年4月1日(木)19時~21時
場所: Bistro GRASSO
~高知直送野菜と炭火焼の魚介、肉料理を堪能できる地中海料理
東京都文京区湯島3-9-11 増田ビル1F
参加人数: 7名
テーマ: 時間の経過(熟成)の生み出す魅力
緊急事態宣言は解除になりましたが、依然としてコロナ禍が続くなか、湯島のビストログラッソ(Bistro GRASSO)さんにて、桐村理事長以下、新規参加団員も交えて定例会を開催しました。
グラッソさんでは、検温、手指の消毒の完全実施を行い、抗菌・除菌を施したテーブルにはアクリル板を設置し、参加者も飲食以外はマスクをしながらの会となりました。
当方(副理事長・對間)が、熟成に関するレクチャーを行いながら、「七賢」(山梨県北杜市白州町)のラインナップに加え、お店提供のお酒の飲み放題(日本酒、ビール、焼酎等)を愉しみました。
当日の内容は以下の通りでした。
【日本酒】各四合瓶
・七賢 純米生酒 春しぼり おりがらみ 上槽:2021/2 酒米:ひとごこち(山梨県北杜市産 契約農家栽培米)、精米歩合:70%、ALC:15度
~ 季節限定酒。注ぐと綿雪のようにキメ細かなオリがグラスを舞う。爽やかでシルキーな味わい。生酒特有のピチピチとした弾力感が有り、コクが口中に絡み合います。
・七賢 純米大吟醸 絹の味 上槽:2019/11 酒米:夢山水、精米歩合:47%
~ 2019年産。【インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)SAKE部門】 純米大吟醸の部 金賞酒。香り高く、軽快でなめらか、柔らかな口当たりと上品な華やかさ。大吟醸特有のフルーティーな香りは抑えている印象。酒米の夢山水は、山田錦の交配種。柔らかな味わいと米の旨味が有る。また、2019年産ということ、上品なメイラード反応が有り、優しい香ばしさと上品なアミノ酸の旨味が乗っている。料理との相性は優れている言えます。
・七賢 蔵出し 本醸造無濾過生原酒 上槽:2021/2 酒米:ひとごこち(山梨県北杜市産 契約農家栽培米)、精米歩合:70%(麹米57%)ALC:19度
・七賢 蔵出し 本醸造無濾過生原酒 上槽:2019/2 酒米:ひとごこち(山梨県北杜市産 契約農家栽培米)、精米歩合:70%(麹米57%)ALC:19度
~ 蔵出し 本醸造無濾過生原酒は、無濾過ならではの豊かなコクとフレッシュで爽快、コメの旨味を感じるテイスト、香りは華やかさが有り、やや辛口に仕上がっています。(2021年産)
~ 一方、2019年産は、2年の熟成を経て、脂肪酸から分解されたアミノ酸の旨味をより一層感じ、メイラード反応による香ばしいニュアンスが有ります。また、熟成中は、冷蔵庫の冷蔵スペースにおいて有ったことも有り、熟成感の中に、やや独特なムレた香りも感じられました。
※「七賢」の酒蔵は、山梨銘醸株式会社で、約3,000石の生産量を誇っています。創業は1750年(寛延3年)の歴史のある酒蔵です。
★【お店より、特別番外編】司牡丹 宇宙龍 純米 酒米:土佐宇宙米(宇宙を旅した高知県産酒造好適米「吟の夢」100%使用)、使用酵母:土佐宇宙酵母(宇宙を旅した高知県産酵母100%使用)日本酒度:+5、酸度:1.4、精米歩合:65%
~飲み口は、すっきり辛目の印象。しかしながら、艶のある香り。中盤から米のアミノ酸由来の旨味と苦味が広がり、コクとキレが良いスタイル。
※宇宙酒とは:司牡丹HPより
酵母や原料米をロケットに搭載して宇宙に打ち上げ、 それで日本酒を造ろうなどという一見無謀な計画は、当初は誰しもが到底実現不可能と思い込んでいました。
2002年に高知県内の有志が「高知県宇宙利用推進協議会」(通称「てんくろうの会」)を立ち上げ、様々な障害や苦難を乗り越え、2005年遂に打ち上げに成功します。
つまり、3年がかりで壮大な夢を実現させたのが「土佐宇宙酒」なのです。叶えたい夢を思い描きながらこの酒を味わえば、きっと宇宙のパワーが味方して、あなたの夢も叶えてくれるのではないでしょうか。そんな夢と希望とロマンを飲まれる方々に感じていただきたいという想いから、「宇宙のパワーで夢を叶える純米酒」と命名いたしました。
一口含めば、爽やかで艶のある香りが、豊かなコクとともに口中で広がってゆきます。そして、壮大な宇宙のパワーを感じさせる膨らみが、まるで夢と希望を与えてくれるかのように、体の芯まで沁みてゆきます。
2005年10月1日、高知県産の日本酒酵母が搭載されたロケットが宇宙に向かって打ち上げられました。そして国際宇宙ステーションに滞在し増殖した宇宙育ちの「宇宙酵母」は、10月11日に無事地球へ帰還。2006年4月、世界初の宇宙酒の誕生となったのです。そして、宇宙を旅していたのは酵母だけではありませんでした。高知県産の酒造好適米である
「吟の夢」と「風鳴子」も、実は宇宙を旅していたのです。この「宇宙米」は、毎年少しずつ栽培面積を増やし、2009年産の宇宙酒より、「宇宙米」100%の「完全宇宙酒」となったのです。
また宇宙酒には、厳しい認定基準が定められており、毎年「土佐宇宙酒審査会」の審査に合格したもののみが認定され、販売されています。
この「土佐宇宙酒」計画は、元々は高知県内有志が立ち上げた「高知県宇宙利用推進研究会」(通称「てんくろうの会」)が2002年から推進してきたもの。様々な障害や苦難を乗り越え、3年がかりで遂にロマンを実現したのです。ちなみに「てんくろう」とは土佐弁で大ボラ吹きの意味。天を喰らうほどの壮大な夢を実現した「土佐宇宙酒」は、
まさに土佐らしい日本酒と言えるでしょう。この酒を味わえば、無重力の「宇宙酔い」が楽しめるかもしれません。
※司牡丹酒造株式会社は、1603(慶長8)年創業。高知県高岡郡佐川町に有ります。
【料理コース】
・前菜盛り合わせ(4種)
・ミモザサラダ
・カツオのたたき
・自家製おでん
・特製ピッツァ
・和牛のロースト
・桜エビのパスタ
・デザート(ティラミス)
◆参加の皆様には、熟成のなせる凄さを大いに堪能頂けました!
次回の定例会は、6月3日(木)18時30分スタートにて、ビストロ・グラッソさんでの開催を予定しております。
テーマは、「夏酒」を予定しております。
★ビストロ・グラッソのオーナーの山下さんは、高知県出身ですので、追々、高知県を軸に四国の日本酒をテーマにした企画も予定しております。
引き続き、奮ってのご参加をお待ち申し上げております。
文責:副理事長 對間
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